物好きなあなたがこの語りに耳を傾けるとは。今夜はカローラ山荘の話をしようか。
青森県八戸市の山奥にひっそりと佇む廃墟、カローラ山荘。かつては精神病患者の療養・隔離施設だったが、今ではただの朽ち果てた建物。いや、「ただの」と言うには少しばかり陰惨な噂が付きまとう。怪しい儀式が行われていただの、好き勝手な噂が飛び交っている。夜中に行けば得体の知れない呻き声が聞こえるとか、窓のない部屋で誰かがこちらを見ているだとか、まるでお化け屋敷の売り文句のようだが、これが妙にリアルだから困ったものだ。
患者は虐待を受け、死者は敷地内に埋められ、幽霊がさまよう——そんな話が絶えない。

「どうせ、廃墟ホラーのテンプレートみたいな話?
ただの廃墟でしょ。B級映画のようにゾンビでもでるのかしら。フフフ」

「でも実際に行ったことあるのではないですか? 先生」
その通りなのだが・・・
結構昔に一度行ったことがある。この記事を書こうと思ったのは、初めて雰囲気が心霊スポットて感じだったことからきている
結論から何もなかった。
ゾンビでも出てくるんじゃないかって期待はしていのだけどね。
そもそもカローラ山荘は、精神科医によって設立された精神病の医療施設らしいね。当時の治療といえば薬漬けが基本で、その副作用で精神も肉体も壊れる患者が多かったようだがそんな中で、
カローラ山荘は薬に頼らず、芸術療法を取り入れた珍しい施設だったとか

「結局、よくある廃墟の話よね?」

「先生もそう思いますか?」
実際は、どれが誠でどれが嘘でとか、どうだかわからないものだ。それで、幽霊の噂が?
ということだ。施設が閉鎖された後、放置された建物の中で奇妙な声を聞いたとか、人影を見たとか、まあ色々言われている。それってただの風の音じゃないのかって?

「フフフ。かもしれないし、そうじゃないかもしれないわね。」

「時代の流れには逆らえないということなのかな。」
カローラ山荘—そこにあるのは、単なる廃墟か、それとも今もなお囁き続ける何かか。
だが、一つ忠告しておこう。この世には、ただの「噂」だけでは済まされない何かが
あるかもしれない。かの地で不可解な出来事に遭遇し、無事に帰ってこられる保証はないものだ。
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